VWがアメリカで、自動ブレーキの集団訴訟を抱えている。

2020.8.25

VWがアメリカで、複数の自動ブレーキ(AEB)の集団訴訟を抱えている。

カリフォルニアの例では、VW, Audiとともに部品メーカのBoschがセットで訴えられている。弁護士事務所が活発に動いて”被害者”を募集している。

https://kehoelawfirm.com/active-investigations/volkswagen-audi-aes-automatic-emergency-braking

訴えによると、Boschのミッドレンジレーダまたはロングレンジレーダを使ったAEBを装着したVW/Audiの車両が障害物が何もないところで突然ブレーキをかけるというものである。上記HPを見ると、BoschのAEBとなっており、BoschはセンサのみではなくAEBのソフトウエアも開発したようである。各社は以前からこの問題を認識しながら、無視をしてきたと訴えている。
ちなみに他社でも同様の問題は発生しているが、リコール等で終息を図る例がほとんどである。

AEBの歴史は意外に古く、2003年にホンダが世界初のプリクラッシュブレーキを出したのが最初だとされている。聞くところによると、やはり誤ブレーキの心配が大きく、非常に保守的なブレーキの制御を行い、万が一誤ブレーキが発生しても影響度が小さいような制御をしていたと聞く。現在のようなフルブレーキをかけることなど夢の夢であった。

その後技術が進み、Volvo(2009)が低速で作動するAEB、SUBARU(2010)がより作動範囲の広いAEBを出し、現在に至ってAEBの花盛りになっている。

AEBの開発の歴史は、誤ブレーキとの闘いの歴史でもある。誤ブレーキの要因は、障害物の誤認識がほとんどを占める。
如何にに誤検知の少ないセンシングを実現するかがカギになっている。
走行環境が違えば違った問題が発生する。

そのため自動車メーカは、膨大な距離の走行実験を繰り返し、問題を見つけ、問題を理解し、対策を考え、対策効果を確認してというサイクルを長い時間かけて果てしなく行って来ている。
問題の中には、対策が不可能な例も出てくる。その場合には、ユーザに安全性を損なわないような落としどころを探しだす必要がある。
ここで、車という商品を理解していないと落としどころは探し出せない。

VWは世界最大の自動車会社であり、展開するモデルも数多くある。設計の手が回らずに、メガサプライヤにすべて任せたということが考えられる。

カーメーカが、車の観点で現場を見ていないと深刻度、対策の方策など思いつかないかもしれない。

自動ブレーキはまだまだ完成された技術ではない。
今後も、見えないところでカーメーカの切磋琢磨が継続されてゆくものと思われる。



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